内閣府が15日発表した2024年4~6月期の国内総生産(GDP、季節調整済み)速報値は、物価変動を除く実質で前期比0.8%増、年率換算は3.1%増だった。プラス成長は2四半期ぶり。長引く物価高が家計の重荷になっているものの、認証不正問題で滞った自動車生産の再開が進み、個人消費や設備投資が回復した。
物価変動を含めた名目GDPは前期比1.8%増で、年率換算は7.4%増となった。額は607兆円で、物価高を背景に初めて600兆円を超えた。
実質ベースの項目別で、個人消費は自動車が購入しやすくなったことで1.0%増。23年1~3月期以来5四半期ぶりのプラス。衣服や外食などへの支出も増えた一方、値上げが目立つ野菜への支出は減った。
設備投資は0.9%増で、商用車などの購入が増えた。輸出は自動車の生産再開が寄与して1.4%増、輸入は電子計算機が目立ち1.7%増。
GDP全体への影響度合いを示す寄与度は、個人消費などの内需がプラス0.9ポイント、輸出から輸入を差し引いた外需がマイナス0.1ポイントだった。