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ミスで福島原発デブリ初採取中断 東電、2号機の回収装置配置誤る

共同通信 2024年8月22日 11時23分

 東京電力は22日、福島第1原発2号機の溶融核燃料(デブリ)の試験的取り出しに向けた準備作業を開始したが、中断した。回収装置の配置に間違いがあることに気付いたという。作業再開は23日以降で、時期は未定。デブリ採取は2011年3月の事故後初で、廃炉の最難関とされる。

 東電の小早川智明社長は22日、柏崎刈羽原発が立地する新潟県柏崎市を訪れていた。現地から報告を受けたとし「焦って進めるより安全、着実に進めることが必要だ」と記者団に述べた。福島県へ向かい、原因を調査するとの意向も明らかにした。

 東電の当初の計画によると、原子炉格納容器の貫通部から最長22mに伸びるパイプを差し込み、先端に取り付けた爪形の器具で3グラム以下のデブリをつかんで回収。回収したデブリは茨城県内の分析施設に運ぶ。デブリは極めて強い放射線を出すことから、貫通部手前には放射性物質を遮断する「隔離弁」が設置されている。

 回収に使う伸縮パイプ式装置が原子炉格納容器内のデブリに到達するまでに1週間程度、回収完了までは2週間程度かかる見込み。

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