ホンダは変速などの際に必要なクラッチ操作を自動化できる機能を搭載した二輪車を9月から米国で投入する。アジアなどの二輪車市場で圧倒的なシェアを誇る中、米国では2割程度にとどまる。新技術を組み込み市場開拓を目指す考えで、関係者は「クラッチ操作が不要で乗りやすい。若い世代も楽しんでほしい」と新規顧客層に狙いを定める。
この機能は「Honda E―Clutch」(ホンダ イークラッチ)。クラッチ操作を電子制御し、発進や変速、停止の際にクラッチを握る必要がなく、初心者でも簡単に操作できる。手動と自動は自由に選択が可能で、自動モード中にクラッチを握れば、手動操作に切り替えることも可能だ。ホンダによると、業界初の技術だという。
世界での二輪事業の販売シェアは約4割を占め首位。ただ自動車大国の米国では販売台数は2023年に約20万台で、シェアは19%ほど。
来月米国で発売するイークラッチ搭載の大型二輪車「CB650R」「CBR650R」の2車種は、今年から日本と欧州で先行投入しており、販売は好調だ。