千葉県循環器病センター(同県市原市)は30日、経口の抗凝固薬を飲んでいた70代の男性患者が入院した際、主治医が薬投与の再開を忘れ、患者が死亡する医療事故があったと発表した。一時的に点滴薬に切り替えていたが、点滴終了後に経口薬に戻すのを失念したという。患者は心原性脳梗塞を発症後に死亡した。投与中断が影響した可能性があるとしている。
主治医は失念の理由について「受け持つ患者が多く疲労がたまっていた」などと説明している。センターは既に遺族に謝罪し、和解した。千葉市で記者会見した中村精岳病院長は「申し訳ないとしか言いようがない。同じようなことを繰り返さないようにする」と陳謝した。