東芝のメモリー半導体事業を前身とするキオクシアホールディングス(東京)が、2025年3月期連結決算の売上高を過去最高となる1兆6千億円台と見込んでいることが31日分かった。半導体市況の急速な回復が追い風だ。今月23日に東京証券取引所に上場申請し、早ければ10月中の上場を目指しており、好業績は弾みとなる。
本業のもうけを示す営業利益も3千億円程度を予想。24年3月期に記録した過去最大の赤字2527億円からのV字回復を目指す。好業績は売り出し価格や上場後の時価総額を押し上げ、十分な設備投資や開発資金の確保につながるとみられる。
時価総額は1兆5千億円を超え、今年最大の新規株式公開になる可能性がある。
現時点で、26年3月期も同程度の業績を見込んでいる。これまでの売上高の最高は22年3月期の1兆5265億円だった。営業利益は東芝メモリ時代の18年3月期の4568億円が最高で、25年3月期はこれに次ぐ高水準と予想している。
キオクシアは三重県四日市市と岩手県北上市の工場を米ウエスタン・デジタルと共同運営している。