海藻を食い荒らす“厄介者”をドッグフードに―。立命館大発スタートアップの「オーシャンリペア」(福岡市)が長崎県五島市でそんな事業に乗り出した。魚のすみかが砂漠化する磯焼けが深刻化する中、一因とされる食害魚を商品化し、海の環境回復につなげる狙いがある。代表の光斎翔貴さんは「食害魚がペットの健康を守る宝物に生まれ変わる」とPRした。
食害魚はイスズミとアイゴ。独特な臭みがあることから人が食べる習慣がほとんどなく、漁で水揚げをされても海に捨てられていた。光斎さんらは、イスズミとアイゴの脂質が低い点に着目。ドッグフードの原料として使えば、健康フードにできることに気付き、製品化にこぎ着けた。