【ニューヨーク共同】日本人24人を含む約3千人の命を奪った2001年9月の米中枢同時テロから23年の11日、標的となったニューヨークの世界貿易センタービル跡地で追悼式典が開かれた。遺族が犠牲者の名前を読み上げ、母を亡くした女性は「あなたの笑顔と愛情、すてきな料理が恋しい」としのんだ。
参加者はテロ発生やビル崩壊の時刻に合わせ、鎮魂の鐘を鳴らし、黙とうをささげた。バイデン大統領のほか、大統領選の民主党候補のハリス副大統領、共和党候補のトランプ前大統領と副大統領候補のバンス上院議員が式典に出席した。
夫を亡くした女性は政治家らの参加に謝意を示しながらも「遺族は日々、テロの被害と向き合っている。この日だけじゃない」と強調し、継続的な関与を求めた。
バイデン氏は声明を発表し「23年前、恐怖に直面した私たちは互いに助け合うために団結した」と振り返り、リベラル派と保守派の分断が続く中、団結の精神を取り戻そうと国民に訴えた。ハリス氏も声明で「国民を一つにするものが何かを考えよう」と呼びかけた。