【ワシントン共同】訪米中の玉城デニー沖縄県知事は11日、首都ワシントンで国務省、国防総省の日本部長と面会し、県内で相次いで判明した在沖縄米兵による性的暴行事件に直接抗議した。「綱紀粛正と再発防止に向けた実効性、透明性ある取り組みを行ってほしい」と求めたのに対し、両日本部長は「事件は遺憾だ。われわれも懸念を共有している」と応じた。
国務省で行われた非公開での面会後、玉城氏が記者団に明らかにした。
日米両政府が1997年に合意した通報手続きが事件後に実行されなかったことには、改善を要求した。玉城氏は「面会で事態の重要性、解決すべき課題への対応の必要性を受け止めてもらった」と語った。
玉城氏は在日米軍再編に伴う在沖縄米海兵隊の米領グアムへの移転を巡り「具体的なスケジュールを明らかにし、確実に実施するよう求めた」と説明した。県側は両省に政治任用の次官補級との面会を申し入れたが、両省とも日程上の理由として応じなかった。
玉城氏はその後、ジョージ・ワシントン大でシンポジウムに出席した。