【ジュネーブ共同】国連人権理事会の調査委員会は17日、政治的混乱が続く南米ベネズエラの人権状況を巡る報告書を公表した。7月の大統領選後にマドゥロ政権当局が野党や市民の抗議に対する暴力的な弾圧を一層強め、中には人道に対する罪に相当する人権侵害があったと指摘した。
調査委は今年7月下旬に行われた反政府デモで15歳や17歳の未成年を含む25人の死亡を確認。ほとんどが首や胸部の銃撃による失血死だった。
拘束された人数は2千人以上とされるが、多くは逮捕状がなく弁護士をつける権利も奪われた。ある学生リーダーは拘束された日に警察署で性器への電気ショックを含めた暴行を受け身体的な後遺障害が生じた。