斎藤元彦兵庫県知事の疑惑告発文書問題で、県議会は19日、全会派が共同提出した知事不信任決議を全会一致で可決した。10日以内に辞職・失職か議会解散を迫られる斎藤氏は明言を避け「結果責任は重い。しっかり考えて決断する」と記者団に述べた。総務省によると知事不信任決議の可決は記録が残る1966年以降、全国で5例目。解散を選べば初となる。元県幹部の男性がパワハラなどを告発する文書を配布してから約半年。一連の問題は大きな節目を迎えた。
決断時期について斎藤氏は「今すぐいつかは言えない。タイミングはあらかじめ伝える」と記者団に説明。「自分の思いや、県にとって何が大事か考えたい」と述べた。
最大会派自民党などが12日に突き付けた辞職要求を斎藤氏は受け入れず、各会派は県政に深刻な停滞と混乱をもたらした政治的責任は免れないとして不信任案提出に踏み切った。自民党は19日の提案理由説明で「県民と県職員からの信頼回復は見込めず、これ以上県政を担い続けることは不可能」とした。