東京電力福島第1原発が立地する福島県双葉町で28日夜、県内の花火師たちが復興や平和を願い、地域の魅力を発信しようと1万発の花火を打ち上げた。趣旨に賛同し全国から寄せられた花火玉には石川県能登地方の10発も含まれ、地震と豪雨に見舞われた能登へのエールも込めた。
双葉町の帰還困難区域に自宅があり、同県いわき市に避難している無職西尾富雄さん(71)は「町内で見る花火は東日本大震災後、初めてで、素晴らしい。感動した。避難指示が解除になったら早く帰りたい」と話した。
町は原発事故で全町避難となり、2022年8月に一部で住民居住が再開。9月1日現在で町内に住む人は142人だという。