石破茂首相は1日の記者会見で、持論の日米地位協定改定について「日米同盟に懸念が生じるとは全く思っていない。同盟強化につながる」と述べた。米国に自衛隊基地を置く案にも軍事的合理性があるとし、外交的意義などを検証し議論を進める考えを示した。
地位協定改定を巡っては、必要に応じて自民党にも議論を求めると言及。「一朝一夕で変わると思っていない。だからといって諦めて良いとは思っていない」と語り、検討加速に意欲を示した。
米国に自衛隊基地が必要なのは広い土地で訓練するためで、日本が米国を防衛する義務は負わないと説明。首相が唱えるアジア版NATO(北大西洋条約機構)構想を巡る議論も進めるとした。
日米関係に関しては、11月の米大統領選で民主党のハリス副大統領と共和党のトランプ前大統領の接戦となっている現状を踏まえ「全く予断を許さない。どちらとも話ができる状況はつくっておかねばならない」との考えを示した。