岩手県沿岸部を走る第三セクター三陸鉄道は6日、地元産のアワビやマツタケをぜいたくに使った弁当を車内で楽しむ「あわび列車・まつたけ列車」の運行を始めた。県内外から訪れた予約客が、車窓の景色を眺めながら豪華食材に舌鼓を打った。開業40周年を記念した企画で、11月10日まで計8回運行する。
「あわび列車」は盛駅から釜石駅まで約1時間で走り、メニューは「三陸産あわび弁当」(4500円)など。釜石発盛行きの「まつたけ列車」には、数量限定の「岩手県産まつたけ弁当」(5900円)などがある。三鉄によると、いずれも岩手では秋が旬の味覚として親しまれている。
初運行のこの日、家族3人で乗車した同県釜石市の女性は「アワビが丸々1個に、イクラもあった。やわらかくておいしかった」と笑顔。車内では沿線のガイドも行われ、県立住田高1年で千葉県匝瑳市に実家がある椎名琴海さん(16)は「列車で沿線の話を聞き、おいしいものも食べて、普段経験できないことができた」とうれしそうに話した。