石破茂首相は8日の参院代表質問で、来年夏の参院選に関し、自民党派閥裏金事件に関与した自民参院議員への公認対応は未定と強調した上で「適切な方法で反省を求め、ルールを守る倫理観を確立する」とした。同性婚を可能にする法整備に関し「国民一人一人の家族観とも密接に関わる。国民の意見や国会の議論、訴訟の状況を注視する必要がある」と述べ、慎重姿勢を示した。
安定的な皇位継承策を巡り女系天皇の可能性も含め議論するか問われ「個人的な考えは差し控える」と言及を回避。「立法府の総意が早期に取りまとめられるよう、国会での積極的な議論を期待する」と答弁した。
立憲民主党の田名部匡代参院幹事長は首相の衆院解散方針に触れ、能登半島地震からの復旧にめどが付いていないとして「被災地を置き去りにし、解散を優先する理由はどこにあるのか」とただした。首相は「間隙を生じさせることなく、復旧・復興に政府を挙げて取り組む」と強調した。
首相は、自衛官の処遇改善に向けた関係閣僚会議の初会合を今月中に開催する意向を表明した。