【サンパウロ共同】ブラジル最高裁は8日、8月末から同国で利用停止が続いていたX(旧ツイッター)の再開を許可した。Xが司法当局の求めに従い、特定アカウントの削除など再開の条件を満たしたため。9日には、1カ月余り続いた遮断が解除され、閲覧や投稿ができるようになった。
Xは当初、司法当局の求めに応じなかったが、9月に方針を転換。偽情報を拡散した疑いが持たれているアカウントの削除を進めたほか、罰金の支払いや法定代理人の任命を済ませた。最高裁によると、Xは計2860万レアル(約7億6千万円)の罰金を支払った。
Xは8日に「ブラジルに戻ることを誇りに思う。法の範囲内で言論の自由を守り続ける」との声明を発表した。
ブラジルの司法当局は極右勢力などによる偽情報の拡散防止を念頭に、特定のアカウントを制限するようXに要求したが、Xを率いる米実業家イーロン・マスク氏は「検閲」と拒否。規制を求める司法当局とXの対立が激化した。