石破茂首相(自民党総裁)は13日のフジテレビ番組で、使途公開不要な政策活動費について、15日公示の衆院選では使わないと言明した。立憲民主党の野田佳彦代表は、使わなかったかどうか検証できないと批判し、政策活動費の廃止を強く求めた。一方、首相は旧安倍派で2022年8月に裏金づくりが復活した経緯に関し再調査に含みを持たせた。
政策活動費を巡り、首相は9日の党首討論で抑制的に使用するとしていたが、野党から批判を浴び、軌道修正したとみられる。番組では、政策活動費は合法だとした上で「政策の周知や組織強化には使うが、選挙には使わない」と述べた。野田氏は「使途公開しなくてもいいなら証明できない。証明できないことはやめるべきだ」と訴えた。
旧安倍派は22年8月に幹部協議を経て政治資金パーティー収入の還流が復活した。同派幹部らの証言に食い違いがあり、野党が真相究明を要求していた。
首相は「明らかにしていかないと党の言うことを信じてもらえなくなる」と再調査の可能性に言及した。