たいまつ、闇夜に燃え盛る 京都・鞍馬の火祭

　無数のたいまつが秋の夜空を赤く染める奇祭「鞍馬の火祭」が22日、京都市左京区の鞍馬山にある由岐神社一帯であった。暗闇に炎が燃え盛り、火の粉が乱れ飛ぶ様子に見物客から歓声が上がった。

　午後6時ごろ、「神事にまいらっしゃーれ」のかけ声が響くと、沿道の家々の軒先にかがり火がともされた。小さなたいまつを抱えた子どもたちに続き、鉢巻きに締め込み姿の若者らが巨大なたいまつを担ぎ登場。最良の祭りという意味の「サイレイヤ、サイリョウ」と声を張り上げた。

　午後8時半ごろ、山門前の石段に若者らが集結し、長さ約3.5メートルのたいまつを次々と立ち上げると、熱気は最高潮に達した。