自民党の森山裕幹事長は23日、派閥裏金事件を巡り、衆院選で非公認とした候補が代表を務める党支部に活動費を支給していたと明らかにした。党勢拡大が目的だと説明し「候補者に支給したものではない」と強調した。党関係者は、公認の有無にかかわらず党支部に2千万円を支給したと説明した。一方、立憲民主党の野田佳彦代表は事実上の支援に当たるとして批判を強めた。
共産党機関紙「しんぶん赤旗」の報道を受け、森山氏がコメントを出した。赤旗は、非公認候補が代表を務める党支部に、衆院選公示直後に2千万円が振り込まれたと伝えた。
森山氏はコメントで「党勢拡大のための活動費として支給した。県連に活動していただいていることと同様だ」と強調した。非公認になった三ツ林裕巳氏の事務所は、三ツ林氏が代表の党支部に党本部から2千万円が送られたと明らかにした。受領時期は確認中としている。他の非公認候補の陣営関係者は、受給の有無に関し「お答えできない」とした。
自民関係者は「出馬していない前議員の党支部にも比例票掘り起こしのため活動費2千万円を支給している」と話した。