【ワシントン、アトランタ共同】11月5日の米大統領選が2週間後に迫り、激戦州で民主党候補ハリス副大統領の支持に陰りが見えている。民主党の支持母体になってきた黒人票の取り込みで不安が高まっており、最終盤での挽回が課題だ。陣営は22日も支持固めを図った。
政治サイトのリアル・クリア・ポリティクスによると、激戦7州での支持率平均は22日時点で、ハリス氏47.2%、トランプ氏48.3%。ハリス氏は7月に出馬して選挙戦に新風を吹き込み、10月上旬まで上り調子だったが、最近の2週間でじわりと失速している。
米メディアや専門家はハリス氏に目新しさを感じていた「ハネムーン期間」が終わったと指摘。物価高や不法移民問題を背景にバイデン政権の支持率が低迷する中、ハリス氏がインタビューなどで明確な政策の違いを打ち出せていないことが要因だとの見方もある。
懸念材料は黒人女性のハリス氏が黒人票を固め切れていないことだ。トランプ前政権の経済政策や治安対策を評価する黒人が少なくないとの分析も出ている。