大相撲の元大関旭国で元大島親方の太田武雄さんが77歳で死去してから一夜明けた23日、東京都の自宅に多くの関係者が弔問に訪れた。太田さんがスカウトし、モンゴル出身力士の先駆けとなった大島親方(元関脇旭天鵬)は「うちの親方がいなかったら、朝青龍や白鵬らモンゴル出身の横綱は生まれなかったかもしれない」と恩師の足跡を振り返った。
現役時代の太田さんはしぶとい取り口で「ピラニア」の異名を取り、師匠として横綱旭富士(現伊勢ケ浜親方)らを育てた。大島親方は「全てが理にかなっていて、厳しい中に愛があった。部屋を脱走してモンゴルに帰った時にも『おまえは絶対に強くなる』と熱く誘ってくれた」としのんだ。