武藤容治経済産業相は24日、次世代半導体の量産を目指すラピダスに対する追加の財政支援について「(政府が秋に策定する)経済対策を議論していく中で、関係省庁と検討、調整を進めていきたい」と述べた。支援規模などは言及しなかった。
武藤氏は同日、ラピダスが北海道千歳市で建設中の工場を視察後、報道陣の取材に応じた。「民間の(出融資の)動きを検証しつつ、政府としても出融資を含めた必要な支援を行うための法案を早期に国会に提出したい」とも強調した。
視察にはラピダスの東哲郎会長と小池淳義社長が同行。小池氏は「建物の約8割ができた」と順調に進捗しているとアピール。現在予定する回路線幅が2ナノメートル(ナノは10億分の1)相当の半導体の量産を実現すれば、第2工場を建て「(さらに高性能の)1.4ナノメートルの半導体の製造を計画している」と説明した。
ラピダスは米IBMと連携し、技術開発を進めている。政府はラピダスに対し総額9200億円の支援を決定済みで、2025年4月に試作ラインを稼働させることを目指している。