国土交通省は大雨による迅速な被害把握や住民への注意喚起に役立てようと、道路や電柱などに浸水を検知する通信機能付き小型センサーを設置し、浸水地域がリアルタイムに分かる地図の公開を検討している。国交省は2024年度末までにセンサー約5千個を市区町村に貸与。センサーが浸水を正しく検知できることを確認、25年度以降に専用サイトで地図を閲覧できるようにする。
センサーは京セラコミュニケーションシステム(京都市)や太平洋工業(岐阜県大垣市)などが開発した。国交省は22年度から計162の自治体にセンサーを貸与し、道路や線路の下をくぐるアンダーパスや住宅の壁、電柱などに設置してもらい実証実験をしている。
センサーは浸水を検知すると国交省などのサーバーに無線通信などでデータを送信する。国交省はサーバーに送られた情報を基に浸水箇所を地図上に示すシステムを整備する。国交省河川情報企画室の担当者は「センサーの数を増やすことでより詳細な状況が分かる」と説明した。