【北京共同】中国外務省の林剣副報道局長は29日の記者会見で、中国当局がスパイ容疑で韓国人を逮捕したと明らかにした。韓国メディアによると、昨年7月に施行された改正反スパイ法違反の疑い。韓国人が同法違反容疑で逮捕されたのは初めて。
北京市で昨年3月にアステラス製薬の日本人男性社員が拘束された事件では、今年8月までに検察当局が男性をスパイ罪で起訴。国家安全を重視する習近平指導部が、外国人への監視を強めている実態が改めて浮き彫りになった。
韓国メディアによると、安徽省合肥市に住んでいた韓国人の50代の男性が昨年12月、地元の国家安全当局によって連行された。男性は韓国の電機大手サムスン電子に長年勤務した後、中国の半導体関連企業に勤めており、半導体関連の情報を韓国側に流出させた疑いが持たれているという。
林氏は、既に在中国の韓国大使館に対して領事通報したことを明らかにし「中国は法治国家で、違法な犯罪活動は法にのっとって処罰する」と述べた。