日韓を結ぶ高速船クイーンビートルの浸水隠し事件で、運航元のJR九州高速船は31日、再発防止策などをまとめた改善報告書を国土交通省に提出した。希薄な安全意識や管理体制に問題があったと分析。社内に安全推進部を設置して管理体制の強化を進めることを盛り込んだ。
JR九州高速船の大羽健司社長は福岡市で記者会見を開き、浸水隠しが起きた原因について「安全施策はいずれも実行できていなかった。法令順守の意識が薄かった」と説明した。
報告書では社員への研修や教育を強化するほか、JR四国で船長などを経験した専門家をアドバイザーとして招き、安全意識の向上に取り組むとした。