SNS上で著名人などをかたって投資に勧誘する「SNS型投資詐欺」の1~9月の被害額が約703億4千万円に上ったことが1日、警察庁のまとめで分かった。前年同期比で約552億6千万円増。認知件数は5092件となり、3771件多い。
8月と比べ9月は、認知件数は87件減ったが、被害額は微増した。依然として被害は深刻で、警察庁が注意を呼びかけている。
犯人側がかたった職業は「投資家」が3割以上を占め最多。犯人側と被害者が最初に接触したツールはインスタグラム、LINE、フェイスブックが多い。
SNS型投資詐欺を巡っては、内容の調査をサイト側が怠ったためだとして、首都圏や関西などの個人と法人が10月、米IT大手メタ本社と日本法人に損害賠償を求め、5地裁に一斉提訴した。
SNSで恋愛感情を抱かせて金銭をだまし取るロマンス詐欺は、1~9月の認知件数が前年同期比で1461件増の2570件、被害額は約159億円増の約271億円だった。マッチングアプリなどで接触し、投資名目でだますケースが大半を占めた。