短時間で単発のアルバイトができる「スポットワーク」という働き方が広がっている。企業側の人手不足などが背景にあるとされ、履歴書提出や面接がないといった手軽さがうけて、利用者数は右肩上がりという。一方、制度の穴を突くような事件も起きており、識者は「企業側も働く側も、利用する際は十分な注意が必要だ」と訴える。
「隙間時間に手軽に働きたい」。東京都内の大学に通う20代女性がスポットワークを始めた理由だ。塾講師と歯科助手のバイトを掛け持ちしていたが、留学とサークル費用を捻出するため、利用を決めた。
2021~23年に住宅展示場やイベントなどのスタッフとして従事。急に授業が休講した時、3時間だけ働いたこともあった。「1回限りの仕事で面白い。学業とバイトを両立できる手段」と意義を語る。
スポットワークの仕組みは、仲介会社が、働きたい人と企業をマッチングするというもの。求職者はスマートフォンのアプリに個人情報を入力、都合の良い時間、場所で検索し、条件に合ったアルバイトを簡単に探せる。給料は即日払いだ。