コロンビアで開かれていた国連生物多様性条約第16回締約国会議(COP16)は2日、焦点だった生態系保全の取り組み状況を評価する指標案にほぼ合意した。ただ会期を延長して夜通し議論を続けたものの、発展途上国側が求める保全に必要な資金支援などに合意できず、退席者が続出して会合は閉幕せずに中断した。日本政府によると、指標案の採択には至らなかった。
中断の理由について条約事務局の広報担当者は2日(日本時間3日)、「出席国が(採択に必要な)定足数を下回った」と説明した。再開時期に関し「日程も会場も未定だ」とした。
前回COP15では、2030年までに世界の陸と海の少なくとも30%を保全することを含む23項目の国際目標を採択したが、具体的な評価指標は決まっていなかった。
指標案では、30%保全目標は生物多様性が良好な状態で保たれている地域の割合などで評価する。正式に採択されれば、各国は国内対策の状況を26年2月までに国連に報告する。