【キーウ共同】ウクライナに隣接する旧ソ連構成国モルドバで3日、大統領選の決選投票が実施され、親欧米の現職サンドゥ大統領が再選を果たした。親ロシアのドドン前大統領が支持した元検事総長ストヤノグロ氏を破り、勝利宣言した。モルドバは親欧米路線の継続を決めた。
10月の欧州連合(EU)加盟を巡る国民投票でも賛成多数の結果が出ており、加盟交渉が加速する見通し。来年予定される議会選でサンドゥ氏の与党「行動と連帯」が単独過半数を維持できるかどうかが次の焦点。
サンドゥ氏は4日「干渉や買収など前例のない攻撃にさらされたが、国民は団結して勝利した」と主張。親ロシアの住民に対し「社会の統一が必要だ。皆さんの大統領になる」と述べ、国内の融和を呼びかけた。
中央選挙管理委員会が4日発表した決選投票の暫定結果はサンドゥ氏が得票率約55%、ストヤノグロ氏が約45%。投票率は約54%だった。10月20日の第1回投票はサンドゥ氏が約42%、ストヤノグロ氏が約26%で、いずれも当選に必要な過半数に満たなかった。