カンボジアの首都プノンペンを拠点とする特殊詐欺グループの「かけ子」として高齢者90人余りから計約7億7千万円をだまし取ったなどとして、埼玉など9道府県警の合同捜査本部は5日、詐欺や詐欺未遂容疑で20~40代の日本人の男29人を追送検した。合同捜査本部によると、29人はいずれも別の特殊詐欺事件で既に逮捕、起訴されている。
合同捜査本部は、グループによる詐欺被害が総額約30億円に上るとみている。他に指示役やリクルーター役がいるとみて捜査する。
追送検容疑は、昨年3~9月、介護施設の職員や運営会社社員を装い「施設の優先入居権を他の人に譲渡した。名義貸しは犯罪」などと電話をかけ、「犯罪の嫌疑から免れるための費用が必要」と偽り、和歌山市の80代女性ら90人余りから計約7億7100万円をだまし取るなどした疑い。
追送検されたのは千葉県君津市、無職岩間遼太郎容疑者(25)、横浜市中区、職業不詳武内悠稀容疑者(27)、名古屋市北区、会社員高橋宏和容疑者(48)ら。