日産自動車は7日、業績悪化を受け、世界で人員を9千人削減するなどの合理化策を実施すると発表した。国内を含むかどうかは明らかにしていない。世界生産能力は20%縮小する。同時に公表した2024年9月中間連結決算は、純利益が前年同期比93.5%減の192億円と大きく落ち込んだ。北米や中国での販売苦戦が響いた。
日産は、保有する三菱自動車株式34.07%のうち、最大10.02%を三菱自に売却する方針も示した。日産は経営責任を明確にするため、内田誠社長が11月から当面、報酬の50%を返上することも明らかにした。他の経営幹部も内田社長に準じた自主返上をする。
内田氏はオンラインで記者会見し「お客さまのニーズに応える商品をタイムリーに提供できていない」とした上で「いかなるビジネス環境の変化にも柔軟、機敏に対応できるスリムで強靱な事業構造に再構築する」と述べた。
25年3月期の業績予想も見直し、本業のもうけを示す営業利益は従来の5千億円から1500億円に引き下げた。