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新政権発足前の買収完了に自信 日鉄「冷静な議論、環境整った」

共同通信 2024年11月7日 20時4分

 日本製鉄による米鉄鋼大手USスチールの買収計画の雲行きがさらに怪しくなってきた。米大統領選で買収阻止を明言したトランプ前大統領が勝利を確実にしたためだ。日鉄の森高弘副会長は7日の決算会見で「案件を冷静に議論できる環境になった。間違いなく年内にクロージング(完了)できる」と強調。来年1月に発足する「第2次トランプ政権」前の買収完了に自信を示した。

 買収完了への審査期限は12月下旬に迫る。

 トランプ氏は今年1月、買収計画について「私なら即座に阻止する」と発言。仮にバイデン現政権が買収を認めても、トランプ新政権が覆す恐れもある。森氏は「前回のトランプ政権は『外国投資を誘致して新たな雇用を生む』と言っていた。この方針に極めて近い」と主張した。

 森氏はトランプ氏の選挙集会でUSスチールの一部従業員が支持を表明し、その後に日鉄買収に賛成を明らかにすると、トランプ氏は否定的なコメントをしなくなったと指摘。「(現場の)第一線の人たちは買収を求めていることがトランプ氏にも伝わっている」との感触を示した。

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