【ロンドン共同】2024年のノーベル平和賞が日本原水爆被害者団体協議会(被団協)に授与されることを記念したフォーラムが、授賞式翌日の12月11日にノルウェーの首都オスロで開かれ、いずれも被爆者で、英語通訳の小倉桂子さん(87)と長崎大の朝長万左男名誉教授(81)が被爆体験を証言する。ノーベル賞委員会が7日までに明らかにした。
フォーラムには過去の平和賞受賞者・団体メンバー、核戦略の有識者らが参加する。
小倉さんは英語で自身の広島での被爆体験を語り、通訳としても被爆の実相を発信してきた。昨年の先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)では、G7各国の首脳やウクライナのゼレンスキー大統領と面会した。長崎の被爆者でもある朝長名誉教授は被爆者医療や放射線の人体影響解明に貢献してきた。
被団協は1956年に結成。「ふたたび被爆者をつくるな」を合言葉に被爆の実相を世界に訴え続け、核兵器廃絶運動をけん引してきた。ノーベル賞委員会は今年10月、核兵器のない世界の実現に向けた貢献を評価し、被団協への平和賞授与決定を発表した。