富士山の麓から5合目の有料道路に次世代型路面電車(LRT)を敷設する山梨県の「富士山登山鉄道構想」に反対する市民団体が8日、県庁を訪れ、構想の撤回を求める署名約7万筆を長崎幸太郎知事に提出した。団体代表で北口本宮冨士浅間神社の宮司上文司厚さんは「解決困難な課題が多く、事業化は不可能だ」と訴えた。
団体は、開発による環境破壊や雪崩被害を懸念している。署名は4~10月、富士山麓の駅やオンラインで集めた。長崎氏は「富士山を大切に思う気持ちは一緒だ。引き続き議論を交わしたい」と述べた。
県は今月13日に改めて反対団体との意見交換会を開き、方向性を年内にも示す方針。