仁科記念財団(梶田隆章理事長)は8日までに、物理学の業績を表彰する2024年度の仁科記念賞を、4個の中性子が集まる「テトラニュートロン」を示した東京大の下浦享名誉教授(67)ら3氏に贈ると発表した。他の2人は超電導の研究領域を開拓した東北大の青木大教授(52)と、半導体や金属に「スピンホール効果」が生じることを示した東京科学大の村上修一教授(54)。
下浦氏は、中性子だけで原子核は存在するのかという長年の問題に対し、4個の中性子のみが原子核に似た形で集まったテトラニュートロン状態を実験で確認した。
3氏にはそれぞれ賞金60万円が贈られる。授賞式は12月5日に東京都内で開く。