広島市原爆被害者の会が9日、広島市で「第10回先人を語る会」を開催した。ノーベル平和賞の受賞が決まった日本原水爆被害者団体協議会(被団協)の代表委員を務めた故坪井直さん(2021年に96歳で死去)ら歴代会長を中心とする先人の歩みを振り返った。
会員ら約40人が参加。副会長の田中聡司さん(80)は「来年の被爆80年に向けて、何をすべきか一緒に考えていきましょう」と呼びかけた。
被爆2世の森容子さん(75)は、3代目の会長を務めた故片山春子さん(23年に92歳で死去)について「被爆者であることを隠して活動されてきた。結婚や就職での差別など、葛藤があったのだろう」と語った。