太平洋戦争末期に皇居や政府機関の移転先として建設が進められた長野市の地下壕「松代大本営」が、1944年11月11日午前11時11分とされる工事開始から80年となり、市民団体が11日、朝鮮人労働者の犠牲者追悼式を開いた。「松代大本営追悼碑を守る会」の表秀孝会長(83)は「ここで起きたことを心に刻み、平和を築く歩みを緩めない」と決意を表明した。
本土決戦に備えた最後の拠点として軍部が建設。多くの日本人や朝鮮人が従事した。守る会メンバーや在日朝鮮人ら25人ほどが、工事開始時刻に合わせて黙とうをささげた。