2025年大阪・関西万博で会場デザインプロデューサーを務める建築家の藤本壮介氏が11日、関西経済同友会の会合でオンライン講演した。シンボルの木造巨大屋根「リング」の機能は、雨や日差しを避けることに加え「来場者の動線をスムーズにする」と説明。会場設計で求められた混雑緩和に貢献すると強調した。
藤本氏は「大通りを設けると人が集中する」と指摘し、リングを円環状にすることで人流を分散したという。こうした機能で「多様でありながら、ひとつ」の理念を表現した。
リングを木製にした理由には、政府も力を入れる木造建築の推進を挙げた。「万博を機に日本から最先端の木造を世界に発信したい」と述べた。