【珠海共同】中国広東省珠海市の体育施設で11日午後7時50分(日本時間同8時50分)ごろ、スポーツタイプ多目的車(SUV)が暴走し、多数の人をはねて逃走した。地元警察は12日、35人が死亡し、43人が負傷したと発表した。警察は運転していた62歳の男の身柄を拘束。動機について「離婚後の財産分与の結果に対する不満が引き起こした」と明らかにした。
国営新華社によると、習近平国家主席は事件は「極めて悪質だ」と非難、負傷者を全力で救い、対立やもめ事を解消して極端な事件の発生を防ぐよう重要指示を出した。国内では最近、無差別に相手を狙った殺傷事件が各地で相次いでいる。
男は拘束される際に刃物で自分の首を切りつけ、意識不明となった。現場はランニングコースで多くの人が走ったり散歩したりする場所で、本来は車が入れない。
インターネットに投稿された発生直後とみられる映像には、人々が血を流して倒れ、動かない様子が写っていた。スポーツ用の服を着ている人も多かった。「社会への無差別の報復だ」とのコメントも寄せられた。