【バクー、ワシントン共同】石油や天然ガスなど化石燃料の燃焼で排出される二酸化炭素(CO2)は今年374億トンに上り、2023年の水準から0.8%増加するとの推定を、英エクセター大などの国際チームが13日、アゼルバイジャンで開催中の国連気候変動枠組み条約第29回締約国会議(COP29)に合わせて発表した。データのある1959年以降で最多。
現在の傾向が続くと、50%の確率で6年後には、世界の平均気温が産業革命前と比べて継続的に1.5度上回るようになると予測。1.5度に抑え、気候変動の悪影響を回避するという温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」の目標達成に残された時間は「ほぼ尽きている」と指摘した。
排出の多い国別では、世界の排出量の32%を占める中国が23年比で0.2%増加。ただ誤差を考慮すると今年は減少している可能性もある。インドは4.6%増と依然として速いペースで増加している。
各国の排出量に含まれない国際航空・海運は7.8%と大幅増だが、コロナ禍前の水準より低い。米国は0.6%減だった。