14日の東京外国為替市場の円相場は対ドルで下落し、一時1ドル=156円13銭を付けた。7月下旬以来、約4カ月ぶりの円安ドル高水準。米国で赤をシンボルカラーとする共和党が大統領職と上下院を独占する「トリプルレッド」が確実視され、財政拡張的な政策が実現するとの見方から米長期金利が上昇。日米の金利差拡大を見込んだ円売りドル買いが進んだ。
午後5時現在は前日比73銭円安ドル高の1ドル=155円83~85銭。ユーロは03銭円高ユーロ安の1ユーロ=164円41~45銭。
米メディアによると、共和党は連邦議会選で下院でも多数派を確保。上院は奪還しており、市場ではトランプ次期大統領が掲げる減税や関税強化でインフレが再燃し、FRBの利下げのペースが緩やかになるとみられている。
外為ブローカーは、円安進行で「政府・日銀による円買いドル売りの為替介入を警戒する動きもあった」と指摘した。
14日の東京株式市場は、日経平均株価が3日続落。日米の金利上昇で企業の借入金の利払いが増えるとの懸念が相場の重しとなった。