栃木県が発注した相撲場の土俵改修工事を指名競争入札で落札した宇都宮市の「三信電工」が、入札直前の10日間に、県側担当者と複数回接触していたことが15日までに、県と同社への取材で分かった。同社は応札した5社のうち唯一、非公表の最低制限価格と同額を入れ、約589万円で受注。県と同社は、別に随意契約していた工事の打ち合わせなどのためと説明するが、県の担当者は二つの工事とも同じ人物で、有識者は「入札の公正さを保つため事前接触は避けるべきだ」と疑問視した。
県スポーツ振興課は共同通信の取材に「入札情報は伝えていない」とし、三信電工の担当者も「土俵改修のことは何も話していない」と述べた。