【エルサレム共同】イスラエル紙ハーレツは16日までに、イスラエル軍が少なくとも来年末までパレスチナ自治区ガザに駐留する計画を進めていると伝えた。軍指揮官らに配られた「2025年の戦闘図表」などに基づき報じた。道路の拡張や前哨基地の建設、インフラ整備が進行中で、実際に軍が長期駐留すれば、国際社会からのさらなる非難は必至だ。
ハーレツによると、イスラエル軍はガザを南北に分ける「ネツァリム回廊」一帯を広範囲に支配し、複数の基地を新設した。夏の終わりまで基地に滞在した将校は、エアコン設備やシナゴーグ(ユダヤ教礼拝所)もあると証言。「屋外で毎晩肉を焼き、ヘルメットもせずにサッカーをした。戦闘地域だとの感覚はなかった」とも話した。
イスラエル軍はガザ北部でジャバリヤなどをガザ市から分断。南部のイスラエルとの境界で新たに開設した検問所付近では道路整備を進め、携帯電話用アンテナも設置している。戦闘に参加する別の将校は「現地の状況からみると、軍が26年までにガザから撤収することはないだろう」と語った。