任期満了に伴う栃木県知事選は17日投開票の結果、自民、公明両党の地方組織の推薦を得た無所属現職福田富一氏(71)が、市民団体事務局長の無所属新人針川佐久真氏(74)=共産推薦、社民支持=との一騎打ちを制し6選を果たした。全国知事会によると、現職知事で当選6回は全国最多。主な争点となった多選の是非を巡り、福田氏が批判をかわした形だ。
投票率は32.05%で、前回を6.68ポイント下回った。
福田氏は選挙戦で5期20年の実績に加え、新たな人口減少対策として学校給食無償化の推進を主張。多数の業界団体の支援も受け、選挙戦を終始優位に進めた。6選を受け、宇都宮市の事務所で「県民の期待に応えられるよう取り組みを進めたい」と記者団に述べた。
針川氏は、現在の県政が開発や投資優先だとし「県民に冷たい」と非難。多選の弊害が生じていると訴えたものの、及ばなかった。落選が決まった後、支援者らを前に、多選批判は一定の理解を得られたとしつつも「有権者の関心を高められなかった」と語った。