17日投開票の兵庫県知事選で共同通信社が実施した出口調査を年代別に見ると、無所属の前職斎藤元彦氏は60代以下の全年代で他の候補を上回った。投票で重視したこととして、斎藤氏の失職のきっかけになった疑惑告発文書問題と回答したのは9%にとどまった。
SNSを駆使して疑惑払拭を図った斎藤氏が若年層を中心に支持を広げた。60代は元尼崎市長稲村和美氏とほぼ同数だったが、50代以下の57%は斎藤氏に投票した。70代以上では稲村氏が上回った。
重視した項目は「政策や公約」が39%で「人柄やイメージ」が27%と続いた。政策を重視した層では斎藤氏が、人柄を重視した層では稲村氏がそれぞれトップに立った。
斎藤県政の3年間については「大いに」「ある程度」含め「評価する」が計76%に達した。文書問題を巡る県の対応を「全く」「あまり」含め「評価しない」としたのは計57%だった。
「支持政党なし」と回答した人の52%が斎藤氏を選んだ。自民党支持層は斎藤氏48%、稲村氏40%と割れた。