東京都足立区の寺の地下納骨堂に仕掛けた練炭で男性住職を一酸化炭素(CO)中毒に陥らせて殺害したとして、殺人罪などに問われた墓石販売会社「鵠祥堂」(千葉県鎌ケ谷市)代表斎藤竜太被告(51)は18日、東京地裁で開かれた裁判員裁判の初公判で「死んでしまっても仕方ないと思っていた」と起訴内容を認めた。
検察側は冒頭陳述で、同社が開発、管理していた寺の霊園の運営方針を巡って斎藤被告と住職の間でトラブルがあったと説明。寺に頻繁に出入りしていた被告が同社役員青木淳子被告(64)=同罪で起訴=と共謀して、住職が出入りする地下納骨堂内に練炭を設置して、殺害を図ったとした。
弁護側は、住職が理不尽な要求を繰り返し、被告を土下座させるなどの高圧的な対応をとっていたと指摘した。
起訴状によると、昨年7月22日夜、青木被告と共謀し、地下納骨堂内に侵入し練炭28個を置いて着火。翌朝、納骨堂に入った住職=当時(70)=をCO中毒による低酸素脳症などで殺害し、妻と次女も殺害しようとしたとしている。