北陸電力が志賀原発2号機(石川県)の再稼働に向けた原子力規制委員会の審査で、能登半島北部の海域活断層が連動する長さを約96キロから約178キロに見直したことが19日分かった。今年1月の能登半島地震を受けた対応で、原発で想定する揺れや津波の大きさに影響し、審査がさらに長期化する可能性がある。
北陸電は今月6日に規制委に提出した資料で「津波の高さを評価する上で、半島北部の活断層評価が重要な要素」と説明している。現在の津波想定は海抜7.1メートル。
能登半島北部には多数の活断層があり、連動する長さが焦点の一つとなっている。政府の地震調査委員会は、1月の地震で約150キロにわたって複数の断層が動いたとの評価を示している。北陸電は地震調査委の評価のほかに連動する断層がないか追加評価を実施。近接する断層も加えて約178キロが連動するとした。「より安全側に再評価した。評価の詳細や、津波想定への影響は今後の審査で説明する」としている。