国土交通省は19日、鉄道や航空など輸送事業の関係者を集め、安全意識について考えてもらうシンポジウムを東京都内で開いた。事故やトラブルがあった事業者はそれぞれ、再発防止の取り組みについて説明。反省を生かし、安全確保へ努力を続けることの重要性を確認した。
シンポジウムでは、1985年の日航ジャンボ機墜落事故で当時9歳の息子を亡くした美谷島邦子さん(77)が講演。「どんなに技術が進んでも安全の最後の守り手は人間の意識。地道な安全対策の積み重ねが、置き去りになることがないように」と訴えた。
中野洋昌国交相は「命を守るという誇りと使命感を持って働いてほしい」と呼びかけた。