政府が2024年度末で期限を迎える中小企業の法人税の軽減措置について、25年度以降も延長する際には所得が多い企業を特例の対象から除外するなどして優遇を縮小することを検討していることが19日、分かった。実質的には大企業なのに課税逃れのために減資したとみられる一部の企業を特に念頭に置いており、年末にかけての政府、与党の税制改正議論で詳細を詰める。
この措置はリーマン・ショック後の09年度税制改正で時限的に導入され、拡充や延長を繰り返してきた。資本金が1億円以下なら原則的に全ての企業が利用でき、現在は年間800万円以下の所得に適用される税率が本来の19%から15%まで抑えられている。