【ニューヨーク共同】トランプ次期米大統領が大統領経験者として初めて有罪評決を受けた不倫口止めに絡む事件で、ニューヨーク州検察は19日、大統領職に与える影響を考慮し、量刑言い渡しを含む手続きを2029年のトランプ氏の任期終了まで凍結する案を州地裁に提示した。トランプ氏の政権移行チームの報道担当は声明で「トランプ氏と米国民の決定的な勝利だ」と宣言した。
大統領選の結果を受け、弁護側は次期大統領を訴追すべきではないとして、事件の取り下げを求めていた。今後の審理で州地裁が手続きの凍結を認めれば、実質的に量刑言い渡しの見通しは立たなくなる。
検察は州地裁への書簡で、大統領選前の有罪評決を破棄する法的根拠はないと弁護側に反論し、事件の取り下げを拒否。一方、弁護側の訴えを審議する間、今月26日に予定されていた量刑言い渡しなどを延期するよう州地裁に要請した上で、長期間の凍結を提案した。
州地裁の陪審は今年5月、トランプ氏が16年の大統領選前に不倫関係にあったと訴える女性への口止め料を不正に会計処理したと認定した。