埼玉県が人工知能(AI)を用いて業務改善のソフトウエアを開発できる環境を導入したことが21日、分かった。AI関連の企業と連携し、自治体の実態に即した独自のソフトを作れるようにする。職員の働き方を効率化し、人がやるべき仕事に集中しやすくする狙い。行政の現場でAIを活用する動きが広がってきた。
開発環境はAI関連のエクサウィザーズ(東京)が提供した。さまざまなAIのモデルやデータなどを組み合わせてソフトを作ることができ、専門知識がない人でも開発に携わりやすいという。金融業界など民間で使われているが、自治体の採用は埼玉県が初めて。
既にエクサウィザーズ側の担当者がこの環境を使い、埼玉県向けに議事録の要約・校正アプリを作成した。今後も両者で連携し、現場の意向を踏まえたきめ細かな業務改善を進める考えだ。
また埼玉県は、エクサウィザーズが手がける対話型の生成AIサービスを全職員が使えるようにした。文書の作成や企画の発案といった用途で役立てる。サービスはデータ処理が国内で完結するといった特徴がある。